熱帯夜は体温が下がりにくく、深い睡眠(徐波睡眠(※))が減ります。
横になっても寝返りや覚醒が増えて、翌日まで疲れを持ち越しやすいのが特徴です。
この状態で「まとめて8時間寝よう」とするより、複数回に分けて睡眠を取るほうが体が回復しやすくなります。
※徐波睡眠(じょはすいみん)は、睡眠の中でももっとも深いノンレム睡眠の段階を指します。
📝 筆者の分割睡眠パターン
私の場合、夜は3〜5時間の本睡眠、朝の通勤電車で約30分の仮眠、さらに昼休みに30分の昼寝というパターンが多いです。
特に昼30分の仮眠後は、頭が驚くほどクリアになり、その後の仕事が一気に進む感覚があります。
夜だけで完全に疲れを取るのではなく、日中にも回復ポイントを置くことで、暑さで削られたエネルギーを小まめに補給できます。
🧪 短時間仮眠の効果を裏付ける研究
- NASAの研究
NASAが行った1995年の研究では、パイロットが26分の仮眠を取ることでパフォーマンスが34%、注意力が54%向上したと報告されています(Sleep Foundationによる解説記事、Inc.comの記事)。 - ハーバード大学の研究
Harvard Health Publishingの記事によれば、昼寝を30分未満に抑えることで気分改善・疲労軽減・注意力向上といった健康効果が得られるとされています。また、別の研究記事では、昼寝が記憶力や思考力の向上に役立つことが示されています。
短時間仮眠は深い睡眠に入る前に終えるため、目覚め後のスッキリ感が得られやすく、午後の集中力を大きく引き上げます。
⏰ 実践タイムスケジュール例
- 0:00〜4:00(夜の本睡眠)
→ 涼しい環境で3〜5時間。暑い日は椅子寝から始めて、明け方にベッドへ移動することも。 - 7:30〜8:00(通勤電車で仮眠)
→ 混雑を避ける工夫もポイント。
寝過ごすのを防止するためにスマホのアラーム設定で快適に。 - 12:30〜13:00(昼寝)
→ デスクや静かな場所で30分以内。
アイマスクや耳栓を使うのも効果的かも。
❄️ 快適に分割睡眠するための工夫
- 就寝90分前にぬるめの入浴で体温落差を作る
- 椅子寝にはネックピロー+通気性の良いタオル
- 仮眠時は遮光アイマスクや耳栓で環境を整える(邪魔にならないのであれば)
- 水分補給は常温の水を少量ずつ
⚠️ 注意点
- 1回あたりの昼寝は30分以内(深く寝すぎると夜眠れなくなる)
- 睡眠リズムを崩さないため、起床時間はできるだけ固定
- 睡眠時無呼吸や持病がある人は、必ず主治医に相談
📌 まとめ
猛暑や熱帯夜は、必ずしも「長く眠る」ことが最適とは限りません。
筆者のように夜・朝・昼に分けて眠ることで、暑さの影響を最小限にしつつ、日中のパフォーマンスを維持できます。
NASAやハーバード大学の研究でも裏付けられた短時間仮眠の力を活用して、今年の夏を快適に乗り切りましょう。
💡 関連記事リンク
- 椅子寝で猛暑の夜を乗り切る方法(🌡 布団で眠れない人は、「椅子寝」という手もある | 星空のオアシス)
- 無理に寝ようとしない:ぶつ切り睡眠の活かし方(【眠れない夜の対処法】無理に眠ろうとしないで!自然に眠くなるまでの過ごし方 | 星空のオアシス)
- NASA・ハーバード大学が示す昼寝の科学(上記リンク)
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